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長崎鳥瞰図屏風

中島川にそって南北に展開する長崎の市街地を、西側の稲佐あたりの上空に視座を設定して、東方を俯瞰する構図となっています。市中の町家や寺社などもひとつひとつ詳細に描かれており、江戸時代はじめの長崎の雰囲気をよく伝えています。

この景観年代は確定していません。画面左上の諏訪大社に、延宝8年(1680)に完成した石段と大門が描かれており、元禄2年(1689)完成の唐人屋敷が描かれていないので、その間の景観ということになります。しかし、寛永11年(1634)につくられた眼鏡橋を始めとする中島川の石橋群が全く描かれていないなど、年代的に矛盾した部分も見られます。

【古地図】【長崎ゆかりの近世絵画】
名称 長崎鳥瞰図屏風 ながさきちょうかんずびょうぶ
作者名 筆者不詳 
時代 江戸時代/17世紀後半
材質 紙本著色
サイズ 156.2×358.1
員数 6曲1隻
その他の情報

来歴:池長孟→1951市立神戸美術館→1965市立南蛮美術館→1982神戸市立博物館

参考文献:
・神戸市立博物館特別展『絵図と風景 ―絵のような地図×地図のような絵―』図録 2000
指定区分
分野 日本画