京洛・中国風景図巻
現在は巻子装ですが、本来は独立した4枚の反射式眼鏡絵として描かれたものです。左右反転して描かれているので、レンズと鏡を組み合わせたのぞき眼鏡で鑑賞するものです。極細の筆で、銅版画に匹敵するほど精緻に描かれており、その作風や寸法が他の伝応挙の眼鏡絵と類似しています。描かれているのは「祇園御旅所」「四条河原町芝居」「中国海浜」「姑蘇万年橋」。18世紀の京都の景観資料として、また、中国から舶来した蘇州版画の作風を考える上でも重要な作品です。四条芝居の看板に記された演目「沢村国太郎けいせい花鳥山」から、宝暦9年(1759)の景観と考えられます。
【江戸の絵画】
【江戸の絵画】
名称 | 京洛・中国風景図巻 きょうらく・ちゅうごくふうけいずかん |
作者名 | 伝円山応挙筆 まるやまおうきょ (1733-1795) |
時代 | 江戸時代、宝暦9年頃/1759年頃 |
材質 | 紙本著色 |
サイズ | (各)16.3×21.0 |
員数 | 1巻 |
その他の情報 | 反射式眼鏡絵のため図柄は左右反転。 来歴:阿部氏→池長孟→1951市立神戸美術館→1965市立南蛮美術館→1982神戸市立博物館 参考文献: ・塚原晃「長崎版画としての《姑蘇石湖倣西湖勝景》」(『神戸市立博物館研究紀要』第34号) 2018 |
指定区分 | |
分野 | 日本画 |