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唐草文軒平瓦

この瓦は平清盛が開いた福原京の一角にあったとされる、雪御所伝承地付近から発見されました。福原京に運ばれ、平氏の邸宅の瓦葺の建物に用いられたものと考えられます。

 瓦には、下端に珠文帯(丸い珠状の文様の連続)を付け、その上に均整唐草文(中心から左右対称の唐草の模様)を象っています。上方の珠文帯は瓦の大きさに制約されて、省略されています。

同文異范の瓦は京都の法性寺跡から出土しています。瓦の様式や形から、平安時代末期に東播磨地域(神戸市西区、明石市、三木市付近)で製作され、福原京や京都などに運ばれたものと考えられます。
 

【中世の神戸】
名称 唐草文軒平瓦 からくさもんのきひらがわら
作者名 兵庫区雪御所町 雪御所遺跡出土 
時代 平安時代末期/12世紀後期
材質 粘土、須恵質
サイズ 瓦当面幅22.5㎝、瓦当面厚さ4.9㎝、残存長12.7㎝
員数 1点
その他の情報

来歴:湊山小学校→1979博物館準備室

参考文献:
・神戸市立博物館『まじわる文化 つなぐ歴史 むすぶ美―神戸市立博物館名品撰―』図録 2019
指定区分
分野 その他