Language | 文字サイズ  S M L

染付円形世界図皿

円の中心に日本図を、その周囲に「蝦夷」「松前」「朝鮮」「琉球国」とともに、架空の国である「小人国」「女コ国」を配しています。日本図皿の場合、日本図の周囲にはこの6つの国が配されることが定型化しています。型押しによって凹凸が施された日本図は、染付によって凹んだ部分に国境(くにざかい)が、凸部分に国名及び地名が記されます。

伊万里焼地図皿にみられる日本図は、「行基図」と呼ばれる簡略な形態で表わされることが多く確認されます。日本図と青海波文のみのシンプルな作例ですが、手書きながらも規則的に並んだ意匠は、当時の職人の技術の高さを示すものといえるでしょう。裏面高台内には染付銘「本朝天保年製」、及び五つの目跡が残ります。

【近世・近代の漆工・陶磁器・染織】【古地図】
名称 染付円形世界図皿 そめつけえんけいせかいずさら
作者名 製作者不詳/有田 
時代 江戸時代/19世紀半ば
材質 磁器
サイズ 高7.0 径52.1 高台径29.9
員数 1枚
その他の情報 南波松太郎コレクション

来歴:南波松太郎→2014神戸市立博物館

参考文献:
・関西大学博物館『関西大学博物館2018年度夏季企画展神戸市立博物館選地図皿にみる世界と日本』(2018)
・神戸市立博物館『まじわる文化 つなぐ歴史 むすぶ美―神戸市立博物館名品撰―』(2019)
指定区分
分野 陶磁