大震災 / 周辺地域の状況
オリエンタルホテル
博物館は近代神戸発祥の地、旧外国人居留地のほぼ中心に位置している。博物館の東側にメインストリートの京町筋、西側には浪花町筋が走る。北隣にはオリエンタルホテル、浪花町筋を挟んだ向こう側に、旧居留地15番館がある。
博物館は致命的な破壊を免れたが、その周辺の建築物の被害は甚大であった。興和ビル、オリエンタルホテルは全壊のため取り壊され、館の北方には広漠な空き地が現れることとなった。
旧居留地15番館は、この地域で唯一残った明治期の洋風建築であり、その被害状況は、神戸の歴史的風景の崩壊を象徴するかのように、各種メディアで大きく取り上げられた。その修復工事では、地下に免震構造が導入された上に、当初の建材をできる限り活用して復元が図られた。工事の完成は98年の3月。
※解説文末尾の6桁の数字は撮影日時。
ホテル東側を南より撮影。950117
博物館屋上から撮影。窓ガラスが割れている。左側は収蔵庫10の屋根。950119
ホテルの南東の角を撮影。壁面にいくつもの亀裂が走っている。外見以上に内部の被害は大きかったようで、95年の冬には全面的に取り壊され、現在は駐車場となっている。向こう側に見えるのは博物館、ノザワビル。950124