美術
生誕300年 我が名は鶴亭リターンズ 2022年5月17日(火曜) ~ 2022年7月8日(金曜)
長崎出身の黄檗僧・海眼浄光(1722-85)は、またの名を「鶴亭」といい、画家としても活躍しました。彼の絵画は、禅僧ならではの力強く鋭い筆遣いの水墨画、中国由来の鮮やかで吉祥性に富む花鳥画のふたつに大別されます。特に「南蘋風花鳥画」とも呼ばれる花鳥画の新風を京都や大坂に初めてもたらした重要な画家です。今や大人気の伊藤若冲をはじめ、江戸時代中期の京坂の画家たちは、憧れの地・長崎からやってきた鶴亭に大きな刺激と影響を受けたのです。 2016年、神戸市立博物館では鶴亭初の回顧展「我が名は鶴亭」を開催し、多くの方にお楽しみいただきました。今年は鶴亭の生誕300年を祝して、博物館が所蔵する鶴亭の作品をあらためて一堂に展示いたします。一目見れば忘れられないほど、鮮やかさとかっこよさに満ちた鶴亭の絵画をお楽しみいただければ幸いです。
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墨梅図(悟心元明賛)
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牡丹綬帯鳥図(部分)
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芭蕉太湖石白鷴図(部分)
展示作品リスト
- 鶴亭筆、悟心元明賛「墨梅図」安永4年(1775) 紙本墨画 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「四君子・松・蘇鉄図屏風」宝暦11年(1761)7月 紙本墨画 6曲1隻 当館蔵
- 鶴亭筆「墨梅図」宝暦9~11年(1759~61)頃 紙本墨画 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「墨梅図」紙天明5年(1785) 本墨画 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「墨菊図」江戸時代、18世紀後期 絖本墨画 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「大根に鼠図」明和~天明初期 紙本墨画 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「南蛮芋に蕃椒図」江戸時代、18世紀後期 紙本淡彩 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「山水図」明和元年(1764) 紙本墨画 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「雪梅図」宝暦5年(1775) 絖本墨画 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「竹に黄鳥図」宝暦4年(1754) 絹本著色 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「葉鶏頭に小禽図」江戸時代、18世紀中期 絹本著色 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「芭蕉太湖石白鷴図」江戸時代、18世紀中期 絹本著色 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「松鷹小禽図」宝暦3年(1753) 絹本著色 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「松に白鷹図」江戸時代、18世紀中期 絹本著色 1幅 当館蔵
- 鶴亭筆「牡丹綬帯鳥図」明和6年(1769) 絹本著色 1幅 当館蔵(池長孟コレクション)
- 鶴亭書「書簡(中村嘉右衛門宛)」 天明3年(1783)3月21日 紙本墨書 1幅 当館蔵