美術
コレクターたちの片鱗―池長孟・南波松太郎・秋岡武次郎 2022年10月15日(土曜) ~ 2022年12月4日(日曜)
かつて、国際貿易港として隆盛していた神戸にはいくつかの大きな美術コレクションが形成されました。
その多くが散逸・焼失するなか、池長孟(1891-1955)の南蛮紅毛美術コレクションは奇跡的にも、
ほぼそのままの内容で神戸市立博物館に現存しています。池長は、牧野富太郎、新村出
らの研究活動、
永見徳太郎による美術品収集に触発されたことが知られていますが、同世代の南波松太郎(1894-1995)、
秋岡武次郎(1895-1975)とも古地図収集の分野で切磋琢磨する間柄でした。やがてこの両氏は質量ともに
日本最大級の古地図コレクションを神戸市立博物館にもたらします。
この展示では、3人のコレクターの思い入れの深い収集品と、その才気と情熱を物語る資料を紹介し、彼らの足跡をたどります。
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牧野富太郎像
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万国人物図装幀(永見徳太郎旧蔵)
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阿蘭陀人之図(新村出旧蔵)
展示作品リスト
- 牧野富太郎写真 大正6年(1917)か 1枚 当館蔵
- 池長植物研究所(正元館)写真 大正6年(1917)か 1枚 当館蔵
- 池長植物研究所 絵葉書 大正6年(1917)か 2組 6枚 当館蔵
- 慶賀写真草 川原慶賀 紙本木版墨摺 天保6年(1835)序文 1冊 当館蔵(池長孟コレクション、永見徳太郎旧蔵)
- 解体新書 杉田玄白訳 小田野直武画 紙本木版墨摺 安永3年(1774) 5冊 当館蔵(池長孟コレクション、牧野富太郎旧蔵)
- 池長孟所持の日本帝国海外旅券 大正11年(1922) 1枚 当館蔵
- ボストン美術館についての自分への手紙 大正11年(1922) 2枚、封筒付き 当館蔵
- 魯西亜船 長崎版画 紙本木版に合羽摺 江戸時代、18世紀後期~19世紀中期 1枚 当館蔵 池長孟コレクション
- 阿蘭陀人之図 長崎版画、針屋版 紙本木版筆彩 江戸時代、1740年代 1枚 当館蔵(池長孟コレクション、新村出旧蔵)
- 永見徳太郎写真 昭和15年(1940)か 1枚 当館蔵
- 万国人物図 紙本金地著色 江戸時代、17世紀 3帖38図のうち2帖 当館蔵(池長孟コレクション、永見徳太郎旧蔵)
- 長崎唐蘭館図巻(蘭館図) 伝渡辺秀石 紙本着色 江戸時代、18世紀初期 2巻組のうち1巻 当館蔵(池長孟コレクション、永見徳太郎旧蔵)
- 邦彩蛮華大宝鑑 池長孟著 昭和8年(1933) 2冊 当館蔵
- 同盟写真ニュース(池長美術館開館) 昭和15年(1940) 1枚 当館蔵
- 池長美術館開館記念展ポスター 昭和15年(1940) 1枚 当館蔵
- 池長美術館 第2回展ポスター 昭和16年(1941) 1枚 当館蔵
- 池長孟への手紙 永見徳太郎 昭和25年(1950) 2枚、封筒付き 当館蔵
- 南蛮美術総目録 池長孟著 昭和30年(1955) 1冊 当館蔵
- 『南蛮美術総目録』のための手書き原稿 池長孟記 昭和30年(1955)ごろ 当館蔵