古地図
不思議な世界―仏教系世界図― 2024年3月30日(土曜) ~ 2024年6月8日(土曜)
むかしむかし、世界は須弥山という巨大な山を中心に広がっていると考えられていました。須弥山の周囲を九山八海が取り囲み、最も外側の海には、四大洲と呼ばれる四つの島がありました。このうち、南に位置する逆三角形の島こそが、私たち人間が住む瞻部洲(閻浮提)です。
これらは、仏教の教えを説く『阿毘達磨倶舎論』などによって語られる世界観です。これにもとづいて描かれた世界図を、仏教系世界図と呼んでいます。近代以前の日本において、仏教系世界図は巷間に流布した世界図の一つでした。いまの私たちからみるとちょっと不思議な世界の姿をご覧ください。
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南瞻部洲図
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天竺之図
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南瞻部洲図
展示作品リスト
- 南瞻部洲図 宝永年間(1704-11)頃 当館蔵(南波松太郎コレクション)
- 南瞻部洲万国掌菓之図 宝永7年(1710) 浪華子 当館蔵(秋岡武次郎コレクション)
- 天竺之図 寛延2年(1749)写 当館蔵(秋岡武次郎コレクション)
- 南瞻部洲図 江戸時代、18~19世紀 当館蔵(南波松太郎コレクション)
- 南閻浮提諸国集覧之図 江戸時代、18~19世紀 当館蔵(南波松太郎コレクション)
- 世界大相図 文政4年(1821) 存統 当館蔵(秋岡武次郎コレクション)
- 閻浮提図附日宮図 文化5年(1808) 存統 当館蔵(秋岡武次郎コレクション)
- 天竺輿地図 文政11年(1828) 存統 当館蔵(秋岡武次郎コレクション)