美術
生誕320年 佚山 2020年12月5日(土曜) ~ 2021年1月24日(日曜)
佚山(1702-78)は大坂出身の書家・画家・篆刻家・曹洞僧で、18世紀の京・大坂を中心に活躍しました。書は大坂きっての唐様書家・新興蒙所(1687-1755)に師事し、篆隷諸体を学びました。絵画は、寛延元年(1748)から3年にわたり長崎に滞在したとき、熊斐(1712-73)に南蘋風花鳥画を学んでおり、鶴亭(1722-85)とは同門になります。二人の合作も遺されていることから、交友があったと考えられます。
京坂における中国文化の受容を考える上で、きわめて重要な人物でありながら、佚山の名はあまり知られていません。今回の展示では、生誕から数え320年を迎えるにあたり、近年収集を進めてきた作品をはじめ、当館が所蔵する佚山の作品を一堂に展示いたします。
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森本正蔵(佚山)「修来印譜」
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佚山「海棠牡丹綬帯鳥図」
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佚山「菊石図」
展示作品リスト
- 森本正蔵(佚山) 修来印譜 享保18年(1733)序 紙本木版・朱印 3冊 当館蔵
- 逸山(佚山) 西銘書巻 元文4年(1739) 紙本墨書 1巻 当館蔵
- 佚山 篆隷唐詩選書巻 江戸時代、18世紀 紙本墨書 1巻 当館蔵
- 佚山 薔薇葉鶏頭小禽図 宝暦4年(1754)10月 紙本淡彩 1幅 当館蔵
- 佚山 海棠牡丹寿帯鳥図 安永3年(1774) 絹本著色 1幅 当館蔵
- 佚山 菊石図 安永5年(1776) 紙本墨画 1幅 当館蔵