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美術

隠元禅師と黄檗絵画 2022年3月29日(火曜) ~ 2022年5月8日(日曜)

隠元隆琦いんげんりゅうき禅師(1592-1673)は中国・明時代末から清時代初期にかけて活躍した臨済禅の高僧です。中国福建省の黄檗山萬福寺おうばくさんまんぷくじ(古黄檗)の住持を務めた隠元禅師は幾度もの招請しょうせいにより、承応3年(1654)に63歳で20名の弟子とともに来日を果たしました。黄檗宗(臨済宗黄檗派)を日本に広め、後水尾法皇や4代将軍・徳川家綱などの厚い尊崇を得ると、寛文元年(1661)には京都・宇治の地に古黄檗に倣い、黄檗山萬福寺を創建しました。
隠元禅師は黄檗宗のみならず、美術や印刷、煎茶といった明末清初の文化・文物をもたらし、江戸時代の文化に多大なる影響を与えました。明朝体や原稿用紙、隠元豆などは、私たちの生活にも根付いています。
本年は寛文13年4月3日に隠元禅師が82歳で示寂じじゃくされてから、350年を迎えます。本展では隠元禅師遠忌350年にちなみ、当館が所蔵する黄檗絵画の優品をご紹介いたします。

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    喜多道矩筆「隠元倚騎獅像」(部分)

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    逸然性融筆「羅漢渡水図巻」(部分)

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    蘭渓若芝筆「群仙星祭図」(部分)

展示作品リスト

  • 喜多道矩筆、隠元隆琦賛「隠元倚騎獅像」 江戸時代、17世紀中期 紙本著色 1幅 当館蔵(池長孟コレクション)
  • 喜多道矩筆、隠元・木庵・即非賛「隠元・木庵・即非像」 寛文8年(1668)賛 紙本著色 3幅 当館蔵(池長孟コレクション)
  • 喜多道矩筆、木庵性瑫賛「隠元・木庵・即非像」 江戸時代、17世紀中期 紙本著色 1幅 当館蔵(池長孟コレクション)
  • 喜多元規筆、木庵性瑫賛「達磨図」 延宝3年(1675)賛 絹本著色 1幅 当館蔵(池長孟コレクション)
  • 逸然性融筆、隠元隆琦序、木庵性瑫跋「羅漢渡水図巻」 寛文7年(1667)序・跋 絹本著色 1巻 当館蔵
  • 蘭渓若芝筆「群仙星祭図」 寛文9年(1669) 絹本著色 1幅 当館蔵(池長孟コレクション)